【洗濯・物干し・取入れ・収納】訪問介護における生活援助の手順を解説♪

生活援助
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日々の生活に欠かせない生活援助サービスの一つ「洗濯」。洗ったり干したりという作業は、利用者の方々にとって大きな負担になりがちです。この記事では、訪問介護における洗濯サービスの具体的な実施手順を解説していきます。

※基本的には利用者様の意向に寄り添うかたちで行ってください。正しいやり方、価値観の押し付けにならないよう、注意してください。

基本素人
基本素人

洗濯は洗濯でしょ!そうでしょ。え、違う?洗濯?

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自宅用洗濯機での洗濯

一般的な全自動洗濯機では特にコースの設定をしなくてもデフォルトの状態でスタートボタンを押せばOKです。

洗濯物をどんと洗濯機に入れて、洗剤や柔軟剤を適切な場所に投入し、ピッと電源ボタンを押し、スタートボタンを押すだけです。

洗剤と柔軟剤が混ざってしまうと効果が低下してしまいます。

また、洗剤を多く入れれば入れるほど洗浄力がアップして良い、ということはありません。逆に衣類に残留し、肌への刺激や変色の原因となります。

洗濯機の基本的な工程は「洗い」「すすぎ」「脱水」です。

時間がない場合には、お急ぎ機能を使えば、洗いやすすぎの時間や工程を短縮して、通常より短い時間で洗濯するので状況に応じて活用すると良いでしょう。

ただしお急ぎ機能ではそのぶん洗浄力が落ちます。粉末洗剤などでは粉が残ってしまい、肌荒れの原因になります。

また、洗濯方法がよくわからない素材のものは、洗濯物の洗濯表示を見て、水洗いが可能かどうかを判断したり、最適な水温や、脱水の強さなどを判断しましょう。

訪問介護の生活援助という枠の中でどこまで出来るかは、他のサービスや時間との兼ね合いにより変わってくると思います。

私は全部いっぺんに放り込むタイプ

しかし、もし洗濯タグを確認してほしいと依頼があった場合は、色物と白物、デリケートな素材などを分けて、適切な洗濯方法を選ばなければなりません。タグに記載されている表示の意味は下記を参考にしてください。

洗濯表示一覧

より詳しく知りたい方は下記外部リンクを参考にしてください。

新しい洗濯表示 | 消費者庁
経済産業省youtube公式チャンネル

洗剤

洗濯洗剤は粉末洗剤、液体洗剤、ジェルボール洗剤などあり、それぞれに特徴があります。

洗剤の種類

  • 液体洗剤: 溶けやすく、低温でも効果的。色柄物やデリケートな衣類に適しています。
  • 粉末洗剤: 強力な洗浄力を持ち、特に白物や頑固な汚れに有効です。
  • ジェルボール/タブレット型洗剤: 使いやすく、適量が予め決められているため、過剰使用を防げます。

利用者様の肌に優しい洗剤を選ぼう

・特に敏感肌の方やアレルギー体質の方の場合、無添加や低刺激の洗剤を選びましょう。香料や着色料が少ない、または含まれていない製品が理想的です。

適量を守る

・洗剤は適量を守ることが重要です。過剰に使用すると衣類に洗剤が残り、肌トラブルの原因になります。特に高齢者の肌はデリケートなので、注意が必要です。また、汚れの程度に応じて洗剤の量を調整しましょう。

柔軟剤

洗濯機の柔軟剤投入口に入れて使います。柔軟剤には以下の役割があります。

衣類を柔らかくする

・柔軟剤は、その名の通り、衣類の繊維に柔軟成分がつくことで、表面がなめらかになります。肌触りが良く、着脱の心地も良くなります。

静電気・花粉のガード

・柔軟剤は静電気や花粉を防止する効果もあるそうです。柔軟剤の成分が繊維を覆うことで、静電気が起こる原因となる摩擦を減らします。花粉がつく原因の一つは静電気によるものなので、静電気を抑えることで、花粉がつくのも抑えられるということです。

良い香りがつく

・柔軟剤には、様々な香りのものが市販で販売されています。香りは、長い介護生活の中で、気分を良くしたり、鎮めたりする効果があり、利用者さんにとって日常生活の小さな楽しみを提供します。

またこの香りづけによって嫌な臭いを消臭・防臭できる効果もあります。

衣類の長持ち

・柔軟剤は繊維の摩耗を減少させ、衣類の寿命を延ばすのに役立ちます。介護の現場では、衣類が頻繁に洗濯されるため、これは経済的にも効果的です。

速乾

・意外な効果ですが、柔軟剤を使用すると、使用しないよりも乾きやすくなります。雨天時や、室内干し時には、柔軟剤の使用がおすすめです。

色移りを避ける

もし色移りが気になる衣類を洗濯する場合には、白物と色物の分類が必要になります。特に新品の衣類や色の濃いものは別洗いが必要になることもあります。洗濯表示を確認しましょう。

シミ抜き

汚れ具合によっては、事前にシミ抜きが必要な場合があります。

シミ抜きの方法

・漬け置き(ワイドハイターなどの強力な洗剤を、適切な分量で薄め、決められた時間、漬け置きします。商品の裏に用量・用法が記載されています)

・漂白されたのを確認し、もう一度よくすすいで、洗濯機で洗濯を行いましょう。

衣類へのダメージ防止策

デリケートな衣類、例えばレースやシルク、ウール製品は注意が必要です。またその他の、大切な衣類がある場合には以下の洗い方を参考にしてください。

ダメージ防止策例

・手洗いする。(ダウンコードなどは洗濯機で洗濯できません)

・洗濯ネットを使用する。(生地の摩擦を防いだり。糸くずが付いたりするのを防ぐ。また装飾品が取れるのを防ぎます)

・洗濯機の弱水流や手洗いモードなど、衣類に優しいコースを選ぶ。

・高温水での洗濯を避ける。

乾燥

洗濯物を乾燥機に入れるか、屋外や室内で干します。ただ干すだけ、ということがほとんどです。

洗濯物干しの注意点

直射日光はよく乾きますが、衣類にダメージを与えるため、素材によって日陰干しを好む利用者さんもおられます。花粉や排気ガスなどの外部要因を気にする利用者さんもおられますので、コミュニケーションをとり、干し方を確認してみましょう。

干すときは衣類と衣類の距離を取り、重ならないようにすることで、風が通り、乾きやすくなります。

しっかりと乾燥させることで、においの発生やカビ対策になります。

乾燥機の使用法

乾燥機はすばやく衣類を乾燥させますが、誤った使い方は衣類を傷める原因にもなり得ます。

衣類の素材に適した温度設定に注意し、乾燥機用のシート等を利用することで、静電気の発生を抑え、柔らかな仕上がりにすることができます。乾燥時間は衣類の種類によって変わるので、設定を調整し、過乾燥による縮みや硬化を防ぐよう気をつけましょう。

たたみと収納

洗濯物の畳み方と保管

乾いた洗濯物を畳む際は、しわを手で伸ばしながら、仕上がりを美しくしましょう。手アイロンで大抵の服のシワを伸ばすことができます。

畳んだら指定された場所に収納します。 必要であれば利用者が自分で衣類を取り出しやすいよう、畳んだ衣類の収納の仕方にも気を配れると最高です

アイロンがけ

依頼があればアイロンがけをします。アイロンの温度設定は衣類の素材によって異なりますので、タグの指示に従いましょう。

アイロンの基本操作

  • 温度設定の確認:衣類の素材によって適切な温度が異なります。タグをチェックして、綿、合成繊維、ウールなど、素材に合わせた温度に設定しましょう。
  • 水分の調節:スチーム機能や霧吹きを使って、適度に湿らせることで、しわが取りやすくなります。

安全な使用方法

  • 使用中の注意:アイロンを使っている間は、周囲の状況に注意し、特に利用者やペットが近づかないように注意してください。
  • 未使用時の管理:使用後は必ずコンセントを抜き、アイロンが冷めるまで安全な場所に置いてください。

効率的なアイロン掛け

  • 順序:衣類の種類によっては、特定の順序でアイロンをかけると効率的です。例えば、シャツの場合は、襟→肩→袖→本体の順に進むとスムーズです。
  • しわの対処:深いしわは、アイロン掛けの前に軽く水を吹きかけると取りやすくなります。

洗濯機の掃除

洗濯機に汚れが溜まってしまうと、カビが生えたり汚れ落ちが悪くなります。

フィルターは毎回掃除する

・洗濯機にはごみ取りネット糸くずフィルターなどが搭載されています。なるべく毎回掃除しておくとで常に清潔な状態で洗濯ができます。

洗濯槽を定期的に洗浄する

・洗濯槽は目に見える部分はキレイでも、裏側には黒カビがびっしり生えているということも少なくありません。

市販の槽洗浄クリーナーを使って、3カ月に1回など定期的に洗浄することがおすすめです。

まとめ

ここまで生活援助における洗濯について、手順を解説してきました。

訪問介護における洗濯場面では、さほど手をかけずにサッと済ませてしまうことが多いかと思います。しかし利用者さんは様々です。これらの全てを要求されることはなくとも、部分部分ではリクエストがあるかもしれません。

ざっくりでも知識を持っておき、日々の業務に自信を持って取り組んでいきましょう。

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