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トイレ掃除の手順、といっても「ただ掃除するだけでしょ」ということで、わざわざ人に聞くものでも勉強するものでもないと思われがちですよね。
ホームヘルパーが行うトイレ掃除は、専門業者が行うものとは異なり、誰もが普段行っていることと同じです。
しかし、当たり前に行っていることだからこそ、ヘルパーは戸惑ってしまうのです。
考えてみたら普通がわかりません…
もちろん、やり方はご家庭の数だけあり千差万別です。なのでまずは利用者さんのやり方に従ってください。
そのうえで、人に聞かれた時に答えられるよう、または自分が主導して行う場合のために、基本的な手順を紹介するので参考にしてください。
掃除用品をチェック
- トイレ洗剤(トイレクイックルやトイレクリーナー等の中性洗剤)
- 便器磨きブラシ
- トイレ掃除用シート(トイレクイックル等のトイレに流せるペーパータイプのお掃除シートがおすすめ。コスパが気になるならまめぴか等のスプレーをトイレットペーパーに染み込ませて拭く方法があります)
- ゴム手袋(自前か事業所で用意して持参します。利用者さんが用意してくださっている場合もあります。必ずしなければいけないということではありません)
※ゴム手袋をすることで自分の手は汚れませんが、汚れに対する意識が低くなりがちなので、気をつけましょう。汚れた手袋であちこちを触るようでは、かえって雑菌が広がってしまいます。
実践
便器
迷わずトイレ洗剤を便器内に噴射、投入し数分放置したまま、掃除用シートで拭き掃除を始めていきます。
時間と用品、流水の節約を心がけましょう
掃除用シート、あるいはスプレーしたトイレットペーパーで拭いていきます。
きれいなところから順番に拭いていけば掃除用シートの節約になります。
〈 順序の例 〉
①ドアノブ → 手すり → タンクなど
②便座のふた外側 → 内側 → 便座 → 便座の裏側 → 便器の淵(内側)
③便器の周り(外側) → 床(手前から奥へ)
掃除用シートを裏返し、裏返し、汚れ具合を見ながら、新しく交換て拭き掃除を行います。
流すときに詰まらない程度までペーパーを溜めてから流すことで、なるべく流水を節約しましょう。
流すタイミングで便器内をブラシで擦ります。便器のフチ裏は汚れが溜まりやすく見落としがちなので注意が必要です。
タンク・水受け
月に一回程度、チェックします。
水受けの吐水口は石化するので、クエン酸水などで柔らかくし、サンドペーパーや不要になった歯ブラシなどで擦ります。
水受けの部分もクエン酸水を吹きかける等し、クロスやスポンジ類で擦り洗いしましょう。
手間なので、なるべく毎回拭く習慣にしておくと、汚れが溜まらなくて済みます。
タンクの内部の掃除まで要求されることは基本的にありませんが、もしどうしても行う必要があれば、クエン酸水などで水垢、サビ、カビなどの汚れを、柄の長いブラシなどでこすり落とすと良いです。
洗浄機ノズル
ウォシュレットを利用されている場合は、月一回程度の掃除が必要です。しかし掃除の方法を誤ると故障の原因になりますので、利用者様のご意向を伺い、取扱説明書に従って行うようにしましょう。
ノズルには水垢、カビ、便などが付着します。
掃除の例としては、ノズルを引き出し、クエン酸の顆粒など(どんな洗剤でも構いません)を不要な歯ブラシにかけてこすります。
シャワーの穴部分はつまようじで汚れを取り、よくすすいで乾燥させてから収納しましょう。
トイレマット・トイレスリッパ
トイレマットは外ではたくか、訪問中だけでも外で干しておくか、汚れていたら洗濯するなどしましょう。
洗濯の頻度は汚れ具合にもよりますが、週に一度は洗濯しておきたいところです。
トイレスリッパは、裏側の汚れを拭き取ったり、洗濯可能なものであれば、マットと一緒に洗濯してしまいましょう。
トイレスリッパを利用していない方、共有を避けたい方は自前で用意するなどしましょう。
その他
時間に余裕があるときは、普段行わないようなところにも目を向けてみましょう。
・トイレ掃除用ブラシのブラシ置きに水は溜まっていないか。
・トイレクリーナーや洗剤のボトル自体が汚れていないか。(詰め替え詰め替えしているうちに汚れてきます)
・トイレの窓際に埃は溜まっていないか。
もちろん、ヘルパーが行う掃除は大掃除ではありませんので、常に完璧にキレイにして欲しいという利用者さんの要求には応えられないこともあります。
しかし衛生状態を保つことは重要です。
トイレットペーパーも立派な掃除用具となります。上手く活用して、埃の溜まった場所をサッと拭き続けておくだけでも、清潔の維持が楽になります。
まとめ
訪問介護におけるトイレ掃除については、週に2度3度、少なくとも週1度は行うので、あまり神経質になる必要はありません。
ヘルパーによるトイレ掃除は5分~10分程といった制限の中で手早く行われるものです。
汚れがひどい場合でもあまり神経質にならず、あちこちの主な汚れが縮小してきたら、その日の着地点を決めて完了しましょう。
ただし衛生面が良くないと判断される場合には、特に時間をかけて行う必要もあるので、ケースバイケースで、サービス提供責任者やケアマネージャーと相談しながら、業務を行っていきましょう。