【トイレ介助の注意点】訪問介護での手順を現役ホームヘルパーが解説

身体介護
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トイレまでの移動介助

まずは動線に障害物がないか、設置されている手すりの位置など、移動環境の確認を行います。

行き方にはいろいろなパターンがあると思います。

  • 歩行介助をして移動
  • 車椅子での移動
  • 歩行器を使用した介助
  • そもそもポータブルトイレ
  • そもそも導尿カテーテル
  • そもそもおむつ交換

≫【おむつ交換・陰部清拭・陰部洗浄】訪問介護での手順を現役ヘルパーがわかりやすやすく解説

介護保険における住宅改修について、お住まいの自治体に申請を行うことで、住宅改修費の9割相当額が償還払いで支給されます。支給額は、支給限度基準額(20万円)の9割(18万円)が上限となります。手すりの設置、段差の解消、床の材料の変更、引き戸扉への取り換え、洋式便器への変更等が可能です。

トイレでの着脱介助

できることはご本人にしていただきます。些細なことでも筋力アップにつながりますし、生活意欲の向上にもつながるからです。

できない方には以下の部分を介助しましょう。

  • 手すりを持って立っていただき、その間にズボンや下着(おむつ)を下ろす。
  • 皮膚を傷つけないように、やさしく手早く行います。

※下着やおむつが汚れている場合に、着脱時に交換できるよう、トイレに新しいものを常備しておくと安心です。また汚れた洗濯物やおむつなどをどう処理するかも、あらかじめ決めておいた方が良いかと思います。

≫【更衣介助・着脱介助】訪問介護での手順を現役ヘルパーがわかりやすやすく解説

トイレでの移乗介助

車椅子の場合、移乗の介助をします。

  • 手すりが掴める位置まで車いすをつけます。
  • 健側(力が入る方の腕)で手すりを掴んでいただきます。
  • 健側の足がしっかり体重を乗せられる位置にあるかを確認し、声かけをし、立っていただきます。
  • 立位の安定を確認しながら、ズボンや下着(おむつ)を下ろします。
  • 立位が不安定な場合は自分の身体で利用者さんを支えながら、片手で少しずつ左右を下げて脱がせていきます。
  • しっかり膝まで下半身を脱がせたら、手すりを低い位置か、横手すりに持ち替えていただきます。
  • 前傾姿勢でゆっくりと座ります。
  • 座位が安定しているか声かけをして確認を行います。

排泄中

  • 見守りが必要なければ退室し、いつでも声を掛けてくださいと言っておき、トイレの近いところで待ちます。(それも嫌がる利用者さんであれば少し離れます。しかし緊急時を想定して、声の届く距離で待機します)
  • 見守りが必要な場合は見守りします。ただし立ち位置などはプライバシーに配慮しましょう。
  • 抵抗感が強い利用者さんには、下腹部にタオルをかけるかなど、提案を行います。

排泄後の介助

  • ウォシュレットがある方は利用していただきます。
  • 清拭が要介助の方は、手すりを掴んで腰を上げていただき、その間に手早く清拭を行います。
  • 下着やおむつが汚れている時には、一度便座に座っていただき、新しいものに取り換えます。
  • 着衣し、手洗いか手を拭くなどし、居室へ移動介助したら完了です。

排泄に伴う確認事項

トイレ介助の際に確認したいことは、利用者さんの排泄状態についてです。

排泄状況を把握し、ヘルパーが適切な報告を行うことで、通院時の医師への情報提供につながります。

ヘルパーの気づきが、利用者のQOL(生活の質)に直結すると考えて良いでしょう。

医師の指導のもと、生活習慣の改善や、行動療法、薬物療法、手術等が適切に行われると考えれば、ヘルパーの観察がQOL(生活の質)低下を阻止することに直結すると考えられるのです。

排尿では、頻尿尿失禁排尿困難尿閉(尿が出てこない)などがないか。

排便では、便秘下痢はないか。もし確認したのであれば、色や形状に異常はないか。

また、排泄のみならず皮膚異常はないか。

これらを意識しながら行うと、介護の質は格段にアップすると思います。

まとめ

責任重大に思われますが、何よりも一番は、利用者さんが快適に排泄行為を済ませられるよう、お手伝いすることです。

どういった介助が利用者さんにとって快適なのかは、その人それぞれかもしれませんが、誰も嬉しくて介護をしてもらっているわけではありません。

しかしヘルパーに恥ずかしそうにされても利用者は困ります。なので自信をもち、排泄状況を管理できるプロでいましょう。

丁寧な仕事をこころがけましょう

▼排泄予測デバイス「Dfree」が2022年4月より、特定福祉用具に認定されました。

≫【トイレ掃除】訪問介護の手順を解説♪

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